10年前には日本で耳にすることも少なかった、最高デジタル責任者の意を持つ『CDO』の肩書。
その役割の認知と普及に奔走した私、三枝幸夫は「どういう経験を積んで来たのか」「どうやったらデジタルに強い人間が育つか」といった質問を多々受けるようになった。自らの人生を振り返り伝えることが、日本が世界に後れを取っているデジタル分野の新しいリーダーを作ることに一役買えるのではと思い至った。
どうすれば読者にキーとなった出来事や思いを感じ取ってもらえるか、考え抜いた結果、「矢田浩二」という人物を生み出し、彼に私の物語を綴ってもらうことにした。
学校嫌いだった幼少期、バイクにはまって暴走した学生時代を送り、大企業に就職した矢田。希望した部署への配属が叶わず不貞腐れるが、次第に仕事の面白さを覚えていく。強烈な上司や仲間との出会い、新しい工場の立ち上げや海外赴任といった経験を経て、エンジニアとして成長していく矢田だが、彼には常に新しい難題が降りかかり……
2021年度のJapan CDO of The Yearを獲得した三枝幸夫の、実話を少しだけオブラートに包んだエンターテイメント『自伝的小説』。これを読んだら、勉強や仕事に対するモチベーションが変わり、人生が楽しくなるかもしれないよ。