IT賞は、ITやデジタル技術を活用して、優れた業務改革や社会貢献を実現した活動体(企業・団体・機関・組織・学校・組合など)を称える表彰制度です。
本賞は、わが国の産業界および公共分野におけるIT・デジタル活用の推進と、その先進的な実践の普及を目的として、公益社団法人企業情報化協会が主催しています。
1983年に創設された「OA賞」を前身とし、2001年度より「IT賞」として新たな歩みを進め、現在に至ります。
本賞を通じて、優れた取り組みを広く社会に公表し、わが国の情報化・デジタル化のさらなる高度化に寄与してまいります。

2025年12月8日(月)公益社団法人企業情報化協会(IT協会)では、2025年度(第43回)IT賞 受賞企業を発表しました。
IT賞審査委員会(委員長:萩野 達也 慶応義塾大学 名誉教授)による厳正な審査の結果、合計40件(52社)の受賞が決定しました。
表彰式典ならびに受賞記念講演は、当協会主催で2026年1月29日(木)・30日(金)に開催する「第41回IT戦略総合大会(ITMC2026)」(会場:ザ・プリンス パークタワー東京)内で実施いたします。
2025年度(第43回)IT賞 受賞企業
| 表彰名 | 受賞企業と受賞テーマ |
|---|---|
| IT最優秀賞 (経営・業務改革) |
野村ホールディングス株式会社 ITのグローバルオペレーティングモデルへの取り組み ~野村ITのグローバル化と生産性革新への挑戦~ |
| IT最優秀賞 (顧客価値・サービス革新) |
株式会社ミスミグループ本社 ものづくりプロセスの新部品調達サービス「D-JIT」「MISUMI floow」 |
| IT優秀賞 (経営・業務改革) |
株式会社アイシン グローバル12万人をつなぐチケットプラットフォームによる変化と成長 |
| IT優秀賞 (経営・業務改革) |
関西電力株式会社 挑み続ける関西電力。 ~生成AIで切り拓く、AI産業革命を見据えたDXビジョンの実現~ |
| IT優秀賞 (経営・業務改革) |
ニッセイ情報テクノロジー株式会社 クラウド基盤と外部認証サービスの活用による顧客接点の革新プロジェクト |
| IT優秀賞 (経営・業務改革) |
株式会社博報堂DYホールディングス HCAIによるHDYグループのAI改革 −AIメンタリング制度による経営層DXと8500名の創造性解放 |
| IT優秀賞 (経営・業務改革) |
メットライフ生命保険株式会社 戦略成果を加速するAgile Delivery Model(ADM):メットライフのアジャイル変革 |
| IT優秀賞 (社会・環境価値の創出) |
NTT東日本株式会社/NTT西日本株式会社/NTTドコモソリューションズ株式会社
PSTNからIP網への移行(PSTNマイグレーション)の完遂 |
| IT優秀賞 (社会・環境価値の創出) |
MS&ADインターリスク総研株式会社 被害認定のための現場調査効率化アプリ「損害割合カリキュレータ」による災害対応支援 |
| IT賞 (経営・業務改革) |
株式会社オープンハウスグループ 若手新卒を主軸にした要求に応えるIT部門の構築 |
| IT賞 (経営・業務改革) |
ソニー銀行株式会社 ソニー銀行におけるビジネスアジリティ向上のためのクラウドシフト戦略 |
| IT賞 (経営・業務改革) |
鉄道情報システム株式会社/グローリー株式会社 指定席券売機における協働ロボットとUIテストツールを使用した試験自動化の実現 |
| IT賞 (経営・業務改革) |
西日本旅客鉄道株式会社/株式会社JR西日本ITソリューションズ 大阪・関西万博に向けたグループ全体で信頼をつなぐ持続可能なセキュリティ態勢の構築 |
| IT賞 (経営・業務改革) |
日本アイ・ビー・エム株式会社 日本IBMの営業業務改革とその実践~デジタル技術活用による次世代営業支援モデルの構築~ |
| IT賞 (経営・業務改革) |
日本電気株式会社 AI エージェントによる抜本的業務革新(AIベースの業務プロセス再構築) |
| IT賞 (経営・業務改革) |
パーソルホールディングス株式会社 顧客体験・従業員体験向上の両軸のDXで、テクノロジードリブンの人材サービス企業へ |
| IT賞 (経営・業務改革) |
株式会社ライズアップ 中古厨房機器業界特化型クラウドDX基盤『厨房君』による業務革新 |
| IT賞 (顧客価値・サービス革新) |
SMBC日興証券株式会社 人×デジタルにおける「関係性」の再設計 |
| IT賞 (顧客価値・サービス革新) |
NSW株式会社 デジタルツインで設備管理を省力ブースト!点検保全の未来 ~IoT×データ、設備の健康状態を次世代型管理へ~ |
| IT賞 (顧客価値・サービス革新) |
株式会社三井住友フィナンシャルグループ/株式会社三井住友銀行/ 三井住友カード株式会社/株式会社日本総合研究所 中小企業向けデジタル総合金融サービス「Trunk」 |
| IT賞 (顧客価値・サービス革新) |
三井不動産株式会社 三井不動産のリアル×デジタルビジネス変革 ~新たな顧客体験を創出するオムニチャネル基盤システム~ |
| IT賞 (顧客価値・サービス革新) |
楽天グループ株式会社/楽天モバイル株式会社
楽天モバイルAIアシスタント2.0 -生成AIモデルを活用したカスタマーサポート機能の構築- |
| IT賞 (社会・環境価値の創出) |
株式会社井上デザイン
PWA防災アプリ「防災lessQ」による情報格差解消と災害死者ゼロ社会の実現 |
| IT賞 (社会・環境価値の創出) |
東急不動産ホールディングス株式会社
デジタル町民証明サービス「Kutchan ID+」リリース ~ソフト施策で地域課題も解決~ |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
MS&ADシステムズ株式会社
グループ各社の資産運用リスク計測システム統一化 |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
オリックス生命保険株式会社
真の高度ITプロフェッショナル人材育成を目指して ~挑戦を楽しみ、成長を喜びあうカルチャーへの進化~ |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
SOMPOシステムズ株式会社
テクノロジーを共有する社内イベント「システムズテックフェア」を開催 |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
株式会社テプコシステムズ
エネルギー業界の変革に向けたデジタル企業としての事業モデル改革 |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
株式会社デンソー/株式会社プラスアルファ・コンサルティング
IT・デジタル技術を活用した、デンソーグループのソフトウェア人材開発の取組み。 |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
東京海上日動システムズ株式会社
必要な情報に素早くアクセスできるコンシェルジュサービス開発 ~生成AIを活用した情報検索を自前で実装~ |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
日本生命保険相互会社/ニッセイ情報テクノロジー株式会社
保険金・給付金の新支払システム「DREAM One」プロジェクトによる 事務フロー・システムの抜本的DX実現 |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
三井ダイレクト損害保険株式会社
データドリブンマーケティングで実現した業務プロセス改革 ~ IT依存からの脱却 ~ |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
三井不動産株式会社
三井不動産のデジタル基盤変革 ~ビル基幹システムの戦略的刷新で業務効率化と競争力向上を実現~ |
| IT奨励賞 (経営・業務改革) |
三菱HCキャピタル株式会社
グループ統一基準に基づくガバナンス強化と可視化およびサイバーセキュリティ対策による経営リスク低減 |
| IT奨励賞 (顧客価値・サービス革新) |
MS&ADシステムズ株式会社/三井住友海上火災保険株式会社/ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 ~火災保険の継続手続きをスマートフォンでいつでも・どこでも・かんたんに~ 火災Web継続システムの構築 |
| IT奨励賞 (顧客価値・サービス革新) |
白銅株式会社
製造業・金属加工業のDXを加速する加工品の即時見積・注文サービス |
| IT奨励賞 (社会・環境価値の創出) |
SOMPOシステムズ株式会社/SOMPOチャレンジド株式会社/
株式会社ポンデテック
使用済PCの再生事業で3社共創 ~IT分野での障害者雇用創出と電子ゴミ削減に向けた取り組み~ |
| IT奨励賞 (社会・環境価値の創出) |
東日本旅客鉄道株式会社
生成AIで実現するインクルーシブかつサスティナブルな”電話”運行案内 |
| IT奨励賞 (共創・エコシステム構築) |
FWD生命保険株式会社
DX推進基盤構築の取り組み |
| IT奨励賞 (共創・エコシステム構築) |
関西MaaS協議会/西日本旅客鉄道株式会社/
株式会社JR西日本ITソリューションズ
「KANSAI MaaS」の開発 ~大阪・関西万博に向けた関西MaaS協議会のデジタル施策の取り組み~ |
IT賞は、企業・団体・機関の取り組みに対して、その理念や目的ならびに展開の範囲・特性等によって、カテゴリー(取組領域)を分けて、カテゴリーごとに固有の評価視点から評価し、以下の種別の賞が授与されます。
| 賞の種別 | 授与対象 | 内容 |
| IT最優秀賞 | 受賞候補の中から、特に総合的に優れた取り組み | 革新性・波及効果・総合力などの観点から、応募全体の中で特に際立った成果が認められた場合に授与されます。 ※該当なしの場合もあります |
|---|---|---|
| IT優秀賞(カテゴリー別) | 評価視点において、顕著な成果を挙げた取り組み | 成果のインパクトや先進性、再現可能性などの観点で高く評価された取り組みに授与されます。
※該当なしの場合もあります |
| IT賞(カテゴリー別) | 他の組織の模範となる水準の取り組み | 成果が一定の水準に達し、実行力・持続性・組織全体への展開などが評価される取り組みに授与されます。実務としての完成度が高く、他の組織への参考となる点が重視されます。 |
| IT奨励賞(カテゴリー別) | 将来性・新規性・挑戦性が期待される取り組み | 取り組みの新しさや挑戦性、発展可能性が高く評価された場合に授与。実績にとらわれず、未来に向けた価値を見出す点が特徴です。 |
応募にあたっては、以下の4つの応募カテゴリーの中から、取り組みに最も適したものを1つ選択してください。各カテゴリーは、評価の視点や対象領域に応じて分類されています。分類が明確でない場合は、近いと思われるものをお選びください。
| 1. 経営・業務改革 | |
|---|---|
| 【対象】 | 事業の効率化、業績向上、業容拡大への対応、組織能力の強化など |
| 【説明】 | ITやデジタル技術を活用して、業務プロセスの革新や経営資源の最適活用を実現し、事業成長や企業力の強化につなげた取り組み。人材育成や組織変革も含む。 |
| 2. 顧客価値・サービス革新 | |
| 【対象】 | 顧客体験(CX)の革新、顧客接点の再構築、新規サービス・ビジネスモデルの創出など |
| 【説明】 | 顧客体験の向上や新サービスの創出など、顧客との関係性や価値提供を革新した取り組み。ビジネスのフロントエンドにおける新たな競争力の創出が中心。 |
| 3. 社会・環境価値の創出 | |
| 【対象】 | 社会課題の解決、環境配慮、公益性を重視したプロジェクト、地域連携、SDGs・ESG、D&I、ウェルビーイング など |
| 【説明】 | IT・デジタルを活用して、社会的責任や公共性、環境配慮を意識した活動を推進し、社会課題や環境課題の解決に貢献した取り組み。産官学連携や地域連携、カーボンニュートラル、働き方改革、多様性の尊重などを通じて、収益以外の持続可能な価値を創出する活動。 |
| 4. 共創・エコシステム構築 | |
| 【対象】 | オープンイノベーション、業界・異業種連携、プラットフォーム構築など |
| 【説明】 | 異業種・異分野との連携により、共創型の新しい価値やビジネスエコシステムを構築した取り組み。情報基盤の整備や機能連携による革新も含む。 |
2025年度IT賞募集開始
応募締め切り(審査書類提出期限)
書類審査(一次審査)
書類審査結果通知
ヒアリング審査(二次審査)
プレゼン15分、質疑応答20分、計35分 オンライン会議形式で実施
最終審査結果通知
報道機関へニュース配信による受賞企業の対外的発表
表彰式典(第41回IT戦略総合大会内にて実施)
<ご注意>
| 萩野 達也 | 慶應義塾大学 名誉教授 |
| 中島 洋 | 一般社団法人沖縄トランスフォーメーション 理事長 |
| 岸 眞理子 | ハリウッド大学院大学 教授/法政大学 名誉教授/放送大学 客員教授 |
| 中西 晶 | 明治大学 経営学部 教授 |
| 佐々木 宏 | 立教大学 経営学部 特別専任教授 |
| 五十嵐 弘司 | 公益社団法人企業情報化協会 特別顧問 エグゼクティブアドバイザー |
| 島田 俊夫 | 公益社団法人企業情報化協会 顧問 |
| 牧野 司 | 東京大学 情報理工学系研究科 非常勤講師 |
| 田口 潤 | 株式会社インプレス 編集主幹 |
| 荒川 淳平 | 一般社団法人未踏 常務理事 |
| 髙橋 淳 | 公益社団法人企業情報化協会 シニアコンサルタント |
| 矢島 孝應 | 特定非営利活動法人CIO Lounge 理事長 |
| 矢部 剛 | 元ニッセイ情報テクノロジー株式会社 代表取締役社長 |
小会では平成26年度より、IT賞受賞企業の中から特に顕著な活躍・貢献したと思われる個人を選出し、Super SE 100人衆として表彰いたします。
毎年5名から10名程度をめどに選出し、最終的には100人を目指します。
- IT賞受賞企業からの人材候補者の推薦をベースに選定。人材候補は自社社員に限らずIT推進のパートナーからも選出。ただし、事業や企業の経営者の地位・役割ではなく、IT関連の実務家として卓越している人材を推薦するという視点から選定します。
- Super SE選出には毎年5名~10名をめどに行い、対象者の数を増やしていくことを目指し、最終的には100名を目指します。なおある程度の蓄積が得られたら、IT協会において「IT上質人材像」の具体化のための研究に結び付けていく予定です。
- 受賞者の推薦理由をIT活動領域とタイプ別のマトリックス(推薦シート)の上にプロットし、どのような行動様式や思考様式を持った人材がどのような業績をあげるかという関係性を分析します。これによって、現実的かつ経験的に辿ることができる卓越人材のスキル特性を描写することを最終目標とします。
- 1. ビジネスやマネジメントに関する独自の視点やアイデアの発揮
- 2. 企業価値、商品価値向上に資するIT活用アイデアの提供と具現化
- 3. 顧客もしくは自社における新たなビジネス創出への関与と貢献
- 4. ユーザの業務に対する本質的な理解
- 5. 安全・安心・コンプライアンスの遵守への貢献
- 6. プロジェクトマネジメントスキルおよびリーダーシップ
- 7. ITの動向や活用に関する理論・技術への見識と適用。
- ※人材像を理念型として描く時には往々にして期待される全ての特性や能力を備えた「スーパーマン」を求めるような議論になりがちですが、ここでは上に述べた七つの視点の全てを兼ね備えた「幻の人材」を探し求めるのではなく、七つの視点(七芸)の中の一芸・二芸・三芸に秀でた実在する人材を探し、そこから理念型としての理想人材を想定いたします。
- 2024年度第42回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(1MB)
- 2023年度第41回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(1.05MB)
- 2022年度第40回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(1.1MB)
- 2021年度第39回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(673KB)
- 2020年度第38回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(331KB)
- 2019年度第37回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(460KB)
- 平成30年度第36回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(427KB)
- 平成29年度第35回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(442KB)
- 平成28年度第34回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(368KB)
- 平成27年度第33回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(334KB)
- 平成26年度第32回IT賞「Super SE 100人衆」選考結果(386KB)
平成30年まで、経済産業省をはじめとする関係6府省(内閣府、総務省、財務省、文部科学省、国土交通省)は、毎年10月を情報化月間と定め、 情報化に関する普及・啓発を重点的に行っていました。毎年、月間記念行事として情報化促進貢献個人・企業等・情報処理システムに関する表彰等を実施していました。小会では、IT賞受賞企業の中より、同表彰への推薦を行っていました。
公益社団法人企業情報化協会 IT賞審査委員会事務局
〒105-0011 東京都港区芝公園3-1-22 日本能率協会ビル3階
TEL:03-3434-6677 FAX:03-3459-1704